訪問看護ノート2/ポリシー
2011.1.2/vcn20110102a
五十嵐 直敬
この「ノート」はナイチンゲールの「看護覚書(The Notes of Nursing)」にならいノートと呼びます。
これは1999年に五十嵐がまとめ、その後インターネットで公開・提供を続けてきたものを、現在の制度、状況に合わせて改訂したものです。
http://www.qole-acct.co.jp/care/vc-note/
このノートはあくまでもマニュアル特にハウツーを記したものではなく、訪問看護ステーション制度化以前から、地域看護活動として続けられてきた訪問看護師、地域看護活動者の先輩方から伝えられた規範と想いを次に続く看護職に伝えるためにまとめたものです。
介護保険以後在宅サービスの開発・発展・普及そしてヘルパー等への医療行為の委譲が進む中「訪問看護師は何をしてくれる人なのか」というクライアントからの疑問に応え、訪問看護師自身のアイデンティティを確立する必要が生じています。そんな現在、個人的感覚である看護観で勝手に看護を展開すれば良いというものではなく、連綿と受け継がれてきた、しかし介護保険後の訪問看護ステーションの乱立により一部で断絶してしまった、訪問看護、地域看護の規範、標準をしっかりと踏まえることが、先ず必要です。
なお本ノートでは「患者は一般名詞であり様をつけるのは日本語としておかしい」との国語学者・金田一春彦氏の論に賛同し、形式的な「尊敬している風」であることより「相手を敬い大切にするこころ、そのもの」を大切にしたいと考え、「患者」「利用者」「家族」等に「様」等を付しません。
ナイチンゲールの時代、看護、医療に求められたものと、現在では、ニードは変化していますが、根底で共通するものは「クライアントの健康ニードを充足する」ことであると想います。
訪問看護、地域看護の規範と善き伝統の流れを汲んだその上で、それぞれの得意と経験を活かし、利用者と地域のニーズを感じそれに応え、「その人らしい生活を支える」「あなたらしい訪問看護」を創り展開していけるならと願います。
以上
2011年01月02日
2010年10月02日
つたえる言葉
前の職場を突然クビになり、しかし地域の方の紹介で移った訪問看護。彼女は前の職場のほど近くに住んでいた。
90過ぎたおばあちゃん。小さく丸まって、でも実習の看護学生さんを紹介したら「お願いします」としっかり言う。老衰、食べれず、末期、点滴中。その点滴が漏れた。電話が来て昼食もそこそこに伺い、刺し直すが、また漏れ、夕方。二度目の電話。
訪問すると点滴ではなく「目がどんよりしてるんです」とお嫁さん。
焦点が定まらない、、、死んだ目。荒い呼吸。これは。。。
バイタルサインを取りながら手を取り呼びかけ続ける。戻れ! まだ早い。。。
そして戻ってきた。かすかな声、「手を握って!」握り返す微かな力。
貴方は、戻ってきた。
瞳孔に左右差。でも返事できる。次に刺し直せる血管は見当たらない。
玄関まで見送ってくれた夫婦に伝える。
「こんなことが何度か起きて、そして逝きます」
「頭に何か(脳卒中が)起こるか、食べれず水分取れないので昔でいう尿毒症、体に毒が溜まるか」
「いずれにしても本人はあまり苦しくないはず」
今伝えなくてはならないことが、ある。
必ず来る刻を、少しでも心安く迎えて頂くために。
人生の最後を、豊穣の、収穫のときにするためには。
これから起こること、、、死の道程を、伝えなくてはならない。
「あとどれくらい持ちますか」聞かれた。
「分かりません。私が同じような方をみたときは」長くて数週。
二人は深くうなづいていた。
「おそらくは、、、だんだん意識が落ちて、眠るように」繰り返した。そうあって欲しい。
もしご縁あれば、、、もう二つ大事なことを伝えられるはず。学生さんには奇しくもそれを伝えた。ターミナルをやりたいから進学したいという彼女に。
「臨終間際、最後まで、耳は聞こえます」
「触られていることもわかります」
。。。臨死体験を経て生還した人たちの話から総合されて言われていること。そう信じるなら、遺されるものは少なくとも、伝えたい思いを伝えられる。それで、、、いい、、、のだ。思い残すことないように。
「聞こえているから、伝えてくださいねと言っても、言えない、伝えられないことも多いかも知れないけれど」
そう看護学生さんに話した。。。生きている人間でもそうなのだから。
でも、だから、伝え語らなければならない。貴方と、貴方が愛する大切な人のために。
「言いだせないまま」渡辺美里
http://www.youtube.com/watch?v=mLuR1mIrJnI
90過ぎたおばあちゃん。小さく丸まって、でも実習の看護学生さんを紹介したら「お願いします」としっかり言う。老衰、食べれず、末期、点滴中。その点滴が漏れた。電話が来て昼食もそこそこに伺い、刺し直すが、また漏れ、夕方。二度目の電話。
訪問すると点滴ではなく「目がどんよりしてるんです」とお嫁さん。
焦点が定まらない、、、死んだ目。荒い呼吸。これは。。。
バイタルサインを取りながら手を取り呼びかけ続ける。戻れ! まだ早い。。。
そして戻ってきた。かすかな声、「手を握って!」握り返す微かな力。
貴方は、戻ってきた。
瞳孔に左右差。でも返事できる。次に刺し直せる血管は見当たらない。
玄関まで見送ってくれた夫婦に伝える。
「こんなことが何度か起きて、そして逝きます」
「頭に何か(脳卒中が)起こるか、食べれず水分取れないので昔でいう尿毒症、体に毒が溜まるか」
「いずれにしても本人はあまり苦しくないはず」
今伝えなくてはならないことが、ある。
必ず来る刻を、少しでも心安く迎えて頂くために。
人生の最後を、豊穣の、収穫のときにするためには。
これから起こること、、、死の道程を、伝えなくてはならない。
「あとどれくらい持ちますか」聞かれた。
「分かりません。私が同じような方をみたときは」長くて数週。
二人は深くうなづいていた。
「おそらくは、、、だんだん意識が落ちて、眠るように」繰り返した。そうあって欲しい。
もしご縁あれば、、、もう二つ大事なことを伝えられるはず。学生さんには奇しくもそれを伝えた。ターミナルをやりたいから進学したいという彼女に。
「臨終間際、最後まで、耳は聞こえます」
「触られていることもわかります」
。。。臨死体験を経て生還した人たちの話から総合されて言われていること。そう信じるなら、遺されるものは少なくとも、伝えたい思いを伝えられる。それで、、、いい、、、のだ。思い残すことないように。
「聞こえているから、伝えてくださいねと言っても、言えない、伝えられないことも多いかも知れないけれど」
そう看護学生さんに話した。。。生きている人間でもそうなのだから。
でも、だから、伝え語らなければならない。貴方と、貴方が愛する大切な人のために。
「言いだせないまま」渡辺美里
http://www.youtube.com/watch?v=mLuR1mIrJnI
2010年01月31日
平成22年度診療報酬改定パブリックコメント意見:訪問看護のレベルアップ
訪問看護については、3-1及び3-2に関連して、
第一に、訪問看護師及び訪問看護ステーションの持つ専門性、ならびに訪問看護ステーションの質的充実に報酬評価を行い、専門的または高度な知識・技術や24時間365日稼動、看取りへの対応等に報いること、
第二に、教育研修体制について報酬評価し、訪問看護ステーション及び訪問看護師の質的向上及び訪問看護の職業としての魅力を高め人材確保へのインセンティブを確保すること、
第三に、専門看護師、認定看護師、一定要件を満たす者(訪問看護ステーション管理者を一定年数以上経験した者、複数資格所持者等)の独立個人開業について報酬算定し、能力の高い看護師が訪問看護分野で能力を発揮し地域に寄与できるようにすること、
が求められると考えます。
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第一に、訪問看護師及び訪問看護ステーションの持つ専門性、ならびに訪問看護ステーションの質的充実に報酬評価を行い、専門的または高度な知識・技術や24時間365日稼動、看取りへの対応等に報いること、
第二に、教育研修体制について報酬評価し、訪問看護ステーション及び訪問看護師の質的向上及び訪問看護の職業としての魅力を高め人材確保へのインセンティブを確保すること、
第三に、専門看護師、認定看護師、一定要件を満たす者(訪問看護ステーション管理者を一定年数以上経験した者、複数資格所持者等)の独立個人開業について報酬算定し、能力の高い看護師が訪問看護分野で能力を発揮し地域に寄与できるようにすること、
が求められると考えます。
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平成22年度診療報酬改定パブリックコメント意見:在宅医療で医療依存度の高い患者を支えるために
超高齢化により増加する医療依存度の高い高齢者が、住み慣れた地域で暮らし続け、また看取られるために、
第一に癌以外の終末期・看取りについても手厚い医療の提供が可能なよう、特別指示書の発行対象の拡大及び一ヶ月有効にすること、
第二に訪問診療と訪問看護の報酬体系について、地域に密着した小規模な高齢者対応住宅等での、数件の訪問診療・看護が同住所にある場合の報酬の見直しが必要と考えます。
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第一に癌以外の終末期・看取りについても手厚い医療の提供が可能なよう、特別指示書の発行対象の拡大及び一ヶ月有効にすること、
第二に訪問診療と訪問看護の報酬体系について、地域に密着した小規模な高齢者対応住宅等での、数件の訪問診療・看護が同住所にある場合の報酬の見直しが必要と考えます。
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平成22年度診療報酬改定パブリックコメント意見:疾病予防とプライマリーケアの強化
疾病予防については、医師に比して量的に確保できる保健師の活用を推進し、病院、診療所、介護施設等での保健指導への報酬評価、特に保健師単独での保健指導への評価が効果的と考えます。
本邦では特にプライマリー医療の疾病予防への関与が十分ではないように見えます。日常接するかかりつけ医療機関において、保健師が受診の結果に応じて的確な保健指導を行うことは、患者にとってもコンプライアンスがより良好となり予防効果を発揮できるものと思われますが、保健師の活動に対して報酬評価がありません。そのため、プライマリー医療の場で日常的に保健指導が提供されることは少なくなっています。
しかしながら、看護教育の大学化により、保健師有資格者は相対的に増加すると予測され、現状でも病棟等で保健師としての資格、素養を活かせていない看護職が少なからず存在することから、その活用が肝要と考えます。
特に、訪問看護ステーションの保健師にも保健指導を報酬算定すれば、家庭に分け入り実生活に即した保健指導が可能となり、一層予防効果を発揮するものと考えます。
本邦では特にプライマリー医療の疾病予防への関与が十分ではないように見えます。日常接するかかりつけ医療機関において、保健師が受診の結果に応じて的確な保健指導を行うことは、患者にとってもコンプライアンスがより良好となり予防効果を発揮できるものと思われますが、保健師の活動に対して報酬評価がありません。そのため、プライマリー医療の場で日常的に保健指導が提供されることは少なくなっています。
しかしながら、看護教育の大学化により、保健師有資格者は相対的に増加すると予測され、現状でも病棟等で保健師としての資格、素養を活かせていない看護職が少なからず存在することから、その活用が肝要と考えます。
特に、訪問看護ステーションの保健師にも保健指導を報酬算定すれば、家庭に分け入り実生活に即した保健指導が可能となり、一層予防効果を発揮するものと考えます。
平成22年度診療報酬改定パブリックコメント意見:高度な機能、コンサル可能な訪問看護ステーションによる癌及び認知症等の地域ケアシステム
これらにおいては、今後医療、介護とも否応なく在宅の比重を高めることから、地域内で指導的役割及び拠点的役割を担う体制を有する訪問看護ステーションに体制整備及び遠距離訪問について報酬加算を行い、かつ訪問看護ステーションの同日併用を認めることで、緩和ケアや認知症ケアのコンサルテーション機能を整備することが必要と考えます。
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平成22年度診療報酬改定パブリックコメント意見:MSW報酬評価と病院と自宅の中間的なケアの場
第一に、MSW(社会福祉士)によるソーシャルワークへの報酬創設によるソーシャルワーク・連携機能の評価と強化により迅速かつ円滑に急性期病床から療養施設・在宅への移行を可能にすること。
第二に、民間資本による、特に医療依存度の高い高齢者のための中小規模居住及びレスパイト施設+在宅サービス体制への評価・見直しにより、各地域内で安心して退院、在宅療養できる体制を整備する必要があると考えます。
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第二に、民間資本による、特に医療依存度の高い高齢者のための中小規模居住及びレスパイト施設+在宅サービス体制への評価・見直しにより、各地域内で安心して退院、在宅療養できる体制を整備する必要があると考えます。
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平成22年度診療報酬改定パブリックコメント意見:救急及び高齢者医療について
高齢者特に要介護・寝たきり高齢者等、ひとたび入院すれば入院が長期化あるいは社会的入院に移行するおそれが高い高齢患者で、かつ脱水や食欲不振、発熱等の比較的軽症の患者については、地域の療養型病院を拠点として対応または二次救急で診断後、直ちに転送する仕組みを創設してはどうかと考えます。そのためには、送り手・受け手双方への報酬評価が必要です。
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2009年11月01日
在宅での看取りの要件
在宅での看取りの要件
2006.10.24
クオーレACCT合資会社 看護師・保健師 五十嵐直敬
1.在宅、ご自宅で看取ることの意義
2.在宅で看取るための最低必須条件
3.在宅での看取りが難しい場合
4.在宅で看取る上での問題点
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2006.10.24
クオーレACCT合資会社 看護師・保健師 五十嵐直敬
1.在宅、ご自宅で看取ることの意義
2.在宅で看取るための最低必須条件
3.在宅での看取りが難しい場合
4.在宅で看取る上での問題点
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2009年09月24日
後期高齢者医療廃止、すれば良いものではない
民主党により政権交代がなされ、自民党等により既得権益保護と惰性のままに続いてきた医療制度にも、メスが入れられることになりそうだ。しかし、メスも入れ方による。
こんな記事があった。
「後期高齢者医療」制度廃止に現場は反発
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20090921-OYT1T00412.htm
(関連記事)
健保連赤字3000億円、現役世代の負担重く
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20090921-OYT1T00434.htm
これだけ読むと、広域連合の天下り官僚や医師会の抵抗勢力の問題に取れるが、私はそうではないと思う。彼ら云々ではなくて、今後の超高齢化社会で社会保険をどう再構築(真のリストラ)するか、という意味でだ。
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こんな記事があった。
「後期高齢者医療」制度廃止に現場は反発
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20090921-OYT1T00412.htm
(関連記事)
健保連赤字3000億円、現役世代の負担重く
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20090921-OYT1T00434.htm
これだけ読むと、広域連合の天下り官僚や医師会の抵抗勢力の問題に取れるが、私はそうではないと思う。彼ら云々ではなくて、今後の超高齢化社会で社会保険をどう再構築(真のリストラ)するか、という意味でだ。
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